視福協だより

巻頭言「クリスマスを感謝して」

吉澤孝夫

「やみの中を歩んでいた民は、大きな光を見た。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が照った。」(イザヤ書9章2節)

 私はクリスマスと聞くと、まず、このみことばが頭に浮かびます。私は19歳のとき教会に導かれ、そこで初めて讃美歌を歌い、静かに祈る人たちにお会いしました。私が育った環境の中にも祈りらしきものはありましたが、そこで出会った人たちは本物の神様を知っていると感じました。この人たちが歌っている讃美歌を歌いたい、祈っている祈りを私も祈れるようになりたいと思いました。
 その日から、私は「やみ」の中を進む不安な生き方から、光り輝くクリスチャン人生へと移されました。とは言え、一足飛びに成長した信仰者になるわけではありませんから、何度も何度もつまずいたり、倒れたり、それでも、また信仰の道を求め続けて歩んできました。
 今、私は福岡県朝倉市にある甘木聖書バプテスト教会の牧師をしています。9月に85歳の姉妹にバプテスマを授けました。姉妹の三人のお子様がたはそれぞれに発達障害、精神の弱さを持っておられ、養育に特別な苦労をされました。その方がイエス様の十字架の血潮で罪を洗いきよめていただき、御国への備えをしたいと願い、この度、バプテスマを受けました。
 もう一人の姉妹もバプテスマを希望しておられます。8月には15年間、一時間かけて礼拝に集い続けて下さった兄の葬儀もさせていただきました。高齢の方々がほとんどですので、手術を受ける方々もあります。健康で、妻と共に教会の働きを続けることができていることを感謝します。
 また、地域の文化協会に属し、春、秋の音楽祭で讃美歌のコーラス、演奏を聴いていただいたり、音楽ボランティアとして、高齢者施設、緩和ケアをお訪ねしたり、イベントに出演したり、学校で福祉授業の講師をしたりして、地域との「隔ての壁」を除こうと努めています。
 また、25年間書き続けてきた週報のメッセージを二つのメーリングリストにアップしています。わずかな人たちが読んだだけではもったいないので、そのようにしたところ、楽しみにしていて下さる方があるので、その奉仕も続けています。
 更に、本会との繋がりを通しても、このすばらしい救い主イエス様の福音を証させていただきたいとも願っています。多くの悩める視覚障害をお持ちの皆さんがたに、イエス・キリスト様の救いをお伝えしてまいりましょう。